小雨の中
もうすっかり寒くなり
18時はしっかり暗闇である
10月の半ばを過ぎた今日は
寒さを助長するような小雨が降り散らかしている
傘を差して横断歩道を歩く僕は
傘を差さずに歩く人の多さに気付く
その人達は傘を持っていないわけではなかった
車のライトで雨の度合いを確認すると
確かに小雨、霧雨とでも言うのか
雨天、といって差し支えないはずなのだが
同時に横断歩道を渡る人々の中で
自分だけしか傘を差していないように見えていた
自分だけが違うとなんだか
言い様のない羞恥心のような物に苛まれ
傘を閉じたくなった
木が森に隠れるように
だが
やはり雨は降っているので
傘を差し続けて横断歩道を渡りきる
そしたらなんだ
全然傘を差している人は他にもいるではないか
あーよかったー
俺間違ってなかったー
間違い?
とは?
これは全部ノンフィクションの話だけど
色んなシチュエーションに置き換えられそうだなあなどと思った帰路であった